CDとブロッコリー

 

 

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CD「はあ…ブロッコリーさんはいいなあ。小さな木みたいでかっこいいし、それにおいしい。それに比べてぼくは、プレーヤーさんがいなければ何もできない、ただのデリケートな円ばんじゃないか。ああ、どうしてぼくはぼくに生まれてきてしまったんだろう」

 

ブロッコリー「はあ…CDさんはいいなあ。あんなにすてきな音楽を奏でられるし、しかも銀ピカでかっこいい。それに比べてぼくは、お店でも食卓でも目立たない地味な野菜さ。ああ、どうしてぼくはぼくに生まれてきてしまったんだろう」

 

CD「はあ…」

 

ブロッコリー「あーあ…」

 

CD「ん?…うわっ!」

 

ブロッコリー「おっ…あわわわっ!」

 


ゴッチン!!

 


CD「イテテテ…ごめんなさい!ちょっと考え事をしていたもので…」

 

ブロッコリー「いえいえ、こちらこそ不注意で…ってあなたは!?」

 

CD「ブロッコリーさん!?」

 

ブロッコリー「CDさん!?」

 

CD「じ、実はぐうぜんにもあなたのことを考えていたのですよ」

 

ブロッコリー「なんと!私もちょうどCDさんのことを考えていたところでした」

 

CD「へええ。めずらしいこともあるものですね」

 

ブロッコリー「ええまったく…ってそれより!」

 

CD「な、なんですか?」

 

ブロッコリー「CDさん、ケガはありませんか!?ぶつかった拍子に、盤面にキズがついたりしたら…」

 

CD「ああ、それならご心配なく。ごらんのとおり、ぼくはケースを着ているから無事ですよ。それより、ブロッコリーさんもからだが欠けたりはしていませんか?」

 

ブロッコリー「ぼくも大丈夫です。固さだけがとりえですから」

 

CD「またまた、けんそんしちゃって」

 

ブロッコリー「いえいえ、これでもなかまたちのあいだではパッとしないんですよ。味でも見た目でも、ゴーヤさんやミニトマトちゃんたちにはかないませんから」

 

CD「…そうなんですか?」

 

ブロッコリー「そうですよ。ぼくもCDさんみたいにかっこよくなれたらなあ…」

 

CD「!?ぼ…ぼくが、かっこいい…?」

 

ブロッコリー「ええ。そのみごとに丸くて銀色なからだもそうですが、何よりも音楽がすばらしいです。CDさんみたいに歌えるひとはほかにいませんよ!」

 

CD「そんな…」

 

ブロッコリー「ぼくたちは、みんなCDさんにあこがれているんですよ!」

 

CD「…ありがとう!…でも、ブロッコリーさんもとってもすてきですよ!」

 

ブロッコリー「ええっ!?そんな、ぼくなんか…」

 

CD「いえいえ、ぼくはさっきもそのことを考えていたんですから。まるで大樹のようなりっぱなたたずまい、そしてホクホクコリコリとした食感!いくらでも食べられちゃう!」

 

ブロッコリー「えへへ…なんだかはずかしいや」

 

CD「みんなブロッコリーさんのことが大好きなんですよ。だから、自信を持ってください!」

 

ブロッコリー「ありがとう…ありがとうCDさん!」

 

CD「こちらこそありがとう、ブロッコリーさん。さっきまで悩んでたことも、すっかりわすれちゃったよ」

 

ブロッコリー「ふふふ、ぼくもだよ」

 

CD「よし、じゃあこれからプレーヤーさんを呼んできて、演奏会をはじめよう!」

 

ブロッコリー「賛成!ぼくもそのまえにおふろにはいって、おいしくなってこなくっちゃ」

 

CD「じゃあ30分後にまたここでまちあわせね!」

 

ブロッコリー「オーケー!あっ、ところでCDさん」

 

CD「なんだい?」

 

ブロッコリー「CDさんは、いったい何のCDなの?」

 

CD「ああ、まだ言ってなかったね。ぼくは… 

 

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