友情航海

〜追いつけないメリーゴーランドあるいは雨降りのローラーコースター〜

夢が欲しい

夢が欲しい。

そう思って生きて参りました。

 

学校に入るか入らぬかくらいの頃、私は部屋の隅にたまっている埃を食べていました。そして、「このように家中に食べられるものがあるのなら、将来働かなくてもいいではないか」と思っていました。

 

ところが今の私は、埃などとても食べる気にはなりません。食べ物ではないからです。それに、よしんば食べたとしても埃は栄養素が皆無なので、それだけを食べ続けていたらそのうち餓死してしまうことになります。その事実にはたと気付いた時、私は暗渠に置き去りにされたような、底冷えのする思いに襲われました。17の秋のことです。もう、何もかもが遅すぎでした。

 

夢をください。

何か一つ、熱中できるものを教えてください。

それが見つかりさえすれば、きっとうまくやってみせます。

従兄弟の七五三に立ち会っても、恥ずかしくない男になります。

 

夢をください。